鍵盤楽器

キーボード

鍵盤

キーボートと聞いて「パソコンに文字を入力するやつでしょ、板状の本体にキーのボタンがいっぱい付いてるから見間違えようもないさ。上級者になると手元に視線を落としていちいち確認しなくても正確に入力できるんだってね、まるで心眼だ。」と答える人もいますが、音楽学校で習うキーボ-ドはそれのことではありません。パソコンで使うキーボードについて学びたければパソコン学校へ通いましょう。ここで登場するキーボードとは鍵盤楽器のことで、白色や黒色の色とりどりの鍵盤が所狭しと並んでいる艶やかなやつです。鍵盤を叩くとそれに対応した音が鳴るのでピアノにも似ていますが、構造は全く違い電子的な信号で操作を受け付けています。なので電力の供給がなければ演奏することが出来ません。野外で使用するのなら稼動させるために電力を用意しなければいけないので、発電機やバッテリー、もしくは遠く離れたコンセントにも楽々と繋げられる延長コードが欠かせないアイテムになるでしょう。ちょっと不便かなと感じる人もいるでしょうがですが、ピアノやパイプオルガンと比較すると持ち運びは断然簡単ですし、気軽に携帯可能な点に目を向ければキーボードの方が扱いやすいと思えるので、電源が必要なこと位はさほど気になりません。音楽学校だけでなく、出先でちょっと時間が空きそうだから練習したいな、という場合にもケースに入れて一緒に連れていけば、友達の家だろうと後輩の家だろうとコンセントさえあればすぐに演奏可能な状態に仕立て上げられます。小型の物なら脇に抱えたり背中に担いだり、そのまま電車や地下鉄に乗ることも不自然ではないサイズなので、より多くの練習時間を確保するのも可能です。

パイプオルガン

パイプオルガンを専門に教育してくれる機関は音楽学校を含めてもそれほど多くは存在しないかもしれませんが、この楽器に魅了される人は少なくありません。オルガンと付くからには演奏方法もそれに準じており、オルガンやピアノに近いと考えて差し支えはありませんが、構造はもっと壮大なスケールで大掛かりになっていてそこがパイプオルガンの幻想的な音色に繋がるのでしょう。大きな物になるとほとんど移動させることはなく、というか現実的に不可能に近く、本体のように見える演奏台はオルガンサイズかもしれませんが、その周囲に立ち並ぶ無数のパイプもこの楽器の一部であることに気付けば、こちらの言いたいことが多少は分かってもらえるでしょうか。鍵盤で操作してパイプで音を出す仕組みになっているので、何千本ものパイプを備えた大きいサイズのパイプオルガンだと気軽に持ち運びしようとは誰も思いません。パイプが数十本ほどの小型タイプならその限りではありませんが、キーボードのように持ち運ぶことはあまりないと認識しておきましょう。構造は風を送ってパイプから音を出す、笛に似た仕組みになっています。ただしその笛は指で穴を押さえて音色を変えることはできない、最初から1つの音しか出せないと設計段階から決められています。ではどうやっていくつもの違った音を出すのかというと、それだけの数の笛(パイプ)を取り付けるのです。「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」の音が欲しければそれぞれに対応した8本のパイプが必要になるわけです。この贅沢さがパイプオルガンの奏でる魔性の音色の秘密で、構造について詳しく知りたいと音楽学校へ通う生徒さんも多そうです。

ピアノ

ピアノという楽器は音楽学校以外の場所でも、これまでの人生の中で幾度か視界に入ってきたことがある人が大半だと思います。小学校の音楽の授業で美しい女性の先生が弾いている後ろ姿は幼い心にも思い出として深く刻まれているでしょうし、日曜日にデパートへ行った帰りに楽器屋さんへ寄り道してショーウィンドウのトランペットを物欲しそうに眺める少年の横で、大きなピアノの値段に驚いた経験をお持ちの方は決して多くはないでしょうが皆無でもないはずです。もっと掘り下げていきますとピアノがどういう楽器か聞かれて返答に困るような人はそんなにいないはずで、多くの方が自分の心の中でピアノの姿を思い描けるほど知識や触れてきた体験談を所有しています。なのでいまさらどんな姿形をしているのか解説するまでもないので、簡単に演奏の仕組みについて説明をしましょう。ピアノの鍵盤側ではなく内部の方を見れば得心することですが、中にはビッシリと弦が両手の指では数えきれないほど張られています。その弦を多数のハンマーで叩き美しく惚れ惚れとする旋律を奏でるのですが、ハンマーは正面の鍵盤を押すことで作動するメカニズムになっています。つまり鍵盤の数だけ弦とハンマーが内臓されていますので、大きさも重量もキーボードの比ではないサイズになるのです。音楽学校でピアノを学ぼうとする理由は様々で、オルガンなどの鍵盤楽器でバンドを組みたいけどしっかり基礎を覚えたいから正式にピアノを、という考えの人や、家にあるから弾いてみたいという人、自分はろくに演奏できないけど将来子供に教えられるように今のうちにマスターしたい、など目指すゴールは違います。